水瓶(みずがめ)
江戸時代、飲料水は長屋の共同井戸から手桶で運び、各家の水瓶に汲み置きしておいた。ゴミが入らないよう蓋が乗せてあり、柄杓(ひしゃく)で汲み出して使う。
お歯黒(おはぐろ)
「お歯黒」は歯を黒く染める古くからある伝統化粧のひとつで、歯を染める対象者は時代と共に変化していった。江戸時代では、既婚女性・未婚でも18~20歳以上の女性・遊女・芸妓が歯を黒く染めた。
雪駄(せった)
竹皮草履の裏に革をはった鼻緒付履物で、傷みにくく丈夫で湿気を通しにくい。元禄以降、かかとに尻金(後金)を打つのが流行し。江戸町奉行所の同心が、黒羽織を短く巻き羽織に着て雪駄の尻鉄を「ちゃらちゃら」いわせて歩くのが彼らのトレードマークだった。
長屋門(ながやもん)
細長い長屋の真中に入口の扉を設けた門。 武家屋敷や陣屋などによく見られる形式だが、庄屋や豪農の屋敷などにも見られる。武家屋敷の長屋門では、門の両側部分に門番の部屋や仲間部屋が置かれ、家臣や使用人の居所に利用された。
十手(じって)
火付盗賊改方長谷川平蔵愛用の十手は、通常の十手にある鉤(かぎ)がなく小型の鍔(つば)がついている
吉原大門(よしわらおおもん)
吉原大門を入ると、すぐ左側に「面番所」があり、与力や同心が手下の岡っ引きを従えて詰めていた。さらに、その番所の向かい(入ってすぐ右側)には吉原独自の警察の役割を果たす番所があり「四郎兵衛会所」と呼ばれていた。その四郎兵衛会所の隣は引き手茶屋の山口巴屋である
花魁道中(おいらんどうちゅう)
花魁(おいらん)が禿(かむろ)や振袖新造などを引き連れて遊女屋と揚屋や引手茶屋の間を練り歩くこと。その際、花魁は仕掛け(うちかけ)を着て三枚歯の高い黒塗下駄で八文字を踏んで歩いた。吉原は「外八文字」(踏み出す足が外側をまわる)、京嶋原と大坂新町は「内八文字」(足が内側を回る)で歩く。
矢立(やたて)
筆と墨壺(すみつぼ)を組み合わせた携帯用筆記用具。真鍮製・銅製・陶製などがある。 一見喫煙パイプのような形をしている。墨壺の中には、綿に墨を含ませたものが入っていてこぼれない状態で持ち運べるため、出先で即座に筆が使える。墨壺のふたを閉じると、同時に筆の入った筒にもふたができるようになっている。
腰高障子(こしだかしょうじ)
腰板の高さが60~70cmの腰付障子。